当サイトの記事は、編集部が国土交通省・厚生労働省・警察庁などの公的機関と、鉄道会社・バス会社・交通局の公式サイトの公開情報を調べて独自に執筆しています。採用の区分や募集要項、制度は変わることがあるため、最新の情報は各社・各交通局の公式の採用ページで確認してください。
バスの運転士に興味はあるけれど、大型二種免許を持っていないし、未経験から本当になれるのか不安ですよね。
結論から言うと、バス運転士になるには、普通免許からでも道があります。大型二種免許を自分で取ってから応募する方法のほか、会社の養成制度で入社前後に取る方法もあるんです。
この記事を読むと、3つのルートの違いと受験資格、応募から独り立ちまでの流れ、会社を選ぶ時に見るところが分かります。
バスの運転士になるには、3つのルートがある
未経験からバス運転士になるルートは「自分で大型二種免許を取ってから応募」「バス会社の養成制度を使う」「交通局や自治体の支援を使う」の3つです。今は多くのバス会社が養成制度を用意しています。
『バスの運転士って、まず自分で免許を取らないと応募できないんでしょ?』と思っている方も多いはずです。
実は、普通免許だけで応募を受け付けているバス会社は少なくありません!3つのルートを、費用、応募の時期、向いている人で比べてみました。
| 比べる点 | 自分で大型二種を取って応募 | バス会社の養成制度 | 交通局や自治体の支援 |
|---|---|---|---|
| 応募の時の免許 | 大型二種免許を持っている | 普通免許などで応募できる会社が多い | 普通免許などで応募できる募集がある |
| 免許の費用 | 自分で払う | 会社が負担や貸与をする | 交通局が負担する募集がある |
| 免許を取る時期 | 応募の前 | 内定後や入社後 | 選考の途中や採用前 |
| 条件 | 会社を自由に選べる | 一定の年数勤めることが条件の場合がある | 受験資格の年齢や視力の基準がある |
| 向いている人 | 行きたい会社が決まっていない人 | 費用をかけずに始めたい人 | 地元の公営バスで働きたい人 |

ルート1:自分で大型二種免許を取ってから応募
自分で教習所に通って大型二種免許を取り、それから会社に応募する方法です。費用は自分で払いますが、勤続年数などの条件に縛られずに会社を選べます。
京都市交通局のように、大型二種免許を持っている人向けにパートタイムの運転士を募集している例もあります。免許があると、応募できる求人の幅が広がるんです。
ルート2:バス会社の養成制度を使う
今、未経験者の入口として多いのがこのルートです。内定や入社のあとに、会社の負担や貸与で大型二種免許を取ります。
例えば名鉄バスは「普通免許で正社員入社可能」として、応募時に大型二種免許は不要、実技試験なしと案内しています。西日本JRバスも「未経験者も大型二種免許をお持ちでない方も大歓迎」として、教習費用を会社が全額負担すると書いています。
ルート3:交通局や自治体の支援を使う
市バスや都営バスなど、公営バスにも養成型の採用があります。東京都交通局の都営バス運転手(養成枠)は、普通免許(AT限定も可)のみで応募でき、取得費用は交通局が全額負担です。
名古屋市交通局にも「大型第二種免許未取得者対象(養成型)」の区分があり、費用は交通局負担と案内しています。公営バスの働き方は公営バスの運転士で詳しく紹介しています。
新潟交通の採用ページでは、新潟市の家賃補助や移住支援金が紹介されています。地方のバス会社に移る時は、自治体の支援もあわせて調べてみてください。
どのルートが合う?状況別の目安
『3つあるのは分かったけど、自分はどれを選べばいいの?』と迷いますよね。
この記事で考えた、状況ごとの目安を表にしました。迷ったら、いちばん近い行から読んでみてください。
| 今の状況 | 合いやすいルート | 確かめること |
|---|---|---|
| 普通免許だけで、費用をかけずに始めたい | バス会社の養成制度 | 勤続の条件と、免許を取る間の給与 |
| 地元の市バスや都営バスで働きたい | 交通局の養成型の採用 | 年齢や視力などの受験資格と募集の時期 |
| 働きたい会社がまだ決まらない | 自分で大型二種を取って応募 | 教習所の費用と通う期間 |
| 高校や大学を卒業してすぐ働きたい | 新卒の養成運転士の採用 | 免許を取る時期と、それまでの仕事 |
| 地方へ移って働きたい | 地方のバス会社と自治体の支援 | 家賃補助や移住支援の条件 |
例えば、今の仕事を辞めてから教習所に通う余裕がない場合は、教習中も給与や日当が出る養成制度が向いています。逆に、勤続の条件に縛られたくない人は、自分で取ってから応募する道を考えてみるといいですね。
大型二種免許の受験資格と特例教習
大型二種免許は、本来「21歳以上、かつ普通免許等を受けていた期間が3年以上」で受験できます。受験資格特例教習を修了すると、19歳以上・期間が通算1年以上で受験できるようになります。
『まだ若いけど、何歳から大型二種を取れるの?』と気になりますよね。
ここは警察庁が公開している情報で確かめておきましょう。2022年5月13日から、受験資格特例教習という仕組みが始まっています。
| 区分 | 年齢 | 普通免許等の期間 | 必要な教習 |
|---|---|---|---|
| 本来の受験資格 | 21歳以上 | 3年以上 | なし |
| 特例教習を修了した場合 | 19歳以上 | 通算1年以上 | 年齢の特例は7時限以上、経験年数の特例は29時限以上 |
年齢の特例の教習では、お客さまを乗せる運転に必要な適性を、座学と実車で学びます。経験年数の特例の教習では、危険を予測して避ける力を、座学と実車で学びます。
詳しくは警察庁 受験資格特例教習のページで確かめられます。
特例で大型二種を取った場合、21歳になるまでは「若年運転者期間」になります。この期間に違反点数の合計が3点以上になると、9時間の若年運転者講習を受けることになります。
AT限定の免許の人は先に確かめよう
普通免許がAT限定の人は、応募の前に会社の条件を確かめておきましょう。
AT限定でも応募できる会社がある一方で、京王バスのように入社までに限定解除が必要と書いている会社もあります。名鉄観光バスのように、AT限定解除の費用を支援する例もあるんです。
視力の基準も見ておこう
交通局の採用では、視力の基準が書かれていることがあります。例えば京都市交通局と名古屋市交通局の受験資格は、両眼0.8以上かつ片眼それぞれ0.5以上(矯正を含む)です。
メガネやコンタクトで基準を満たせば応募できるので、気になる人は募集要項の数字を見ておきましょう。
特例教習と本来の受験資格、どちらで取る?
21歳以上で普通免許の期間が3年以上ある人は、特例教習を受けずにそのまま大型二種を受験できます。特例教習が関係するのは、年齢か免許の期間がまだ足りない人です。
例えば、20歳で普通免許を取ってから2年の人なら、年齢の特例と経験年数の特例の両方にかかわります。小田急バスのように、特例教習を使えば免許取得後1年から養成制度を使えると案内している会社もあるので、会社の支援の対象になるか確かめておきましょう。
応募から独り立ちまでの流れ
養成制度を使う場合、応募、選考、内定、大型二種免許の取得、研修、見習い乗務、独り立ちの順に進むのが一般的です。免許を取ってからも、数か月の研修を経て一人で乗務します。
『免許を取ったら、すぐにお客さまを乗せて走るの?』と心配になる方もいますよね。
実際は、免許を取ったあとに、会社の研修で車両の扱いや路線を覚える時間があります。神奈川中央交通や京浜急行バスの採用ページをもとに、一般的な流れを並べました。
- 採用ページから応募し、書類選考を受ける
- 適性検査や面接、健康診断などの選考を受ける
- 内定後、指定の教習所で大型二種免許を取る
- 研修センターや営業所で、車両と路線の研修を受ける
- 指導運転士が同乗する見習い乗務をする
- 見極めに合格して、一人で乗務を始める

選考で行われること
選考の中身も会社によって違いますが、適性検査、面接、健康診断を組み合わせるのが一般的です。運転の実技試験を行う会社もあります。
| 選考の内容 | どんなものか | 行っている例 |
|---|---|---|
| 適性検査 | クレペリン検査やSPIなど | 京都市交通局(クレペリン検査)、名古屋市交通局(SPI3) |
| 面接 | 志望の理由や働き方の確認 | 多くの会社 |
| 健康診断 | 乗務に向けた体の確認 | JR東海バス(健康診断・脳波検査) |
| 運転の実技 | 普通車やバスでの運転 | 京阪バス(適性検査・実技試験) |
名鉄バスのように、応募時に実技試験なしとしている会社もあります。実技があるか、どんな車で受けるかは、採用ページで確かめておくと当日に慌てずに済みますよ。
研修では何を学ぶ?
免許を取ったあとの研修では、バスの扱いだけでなく、お客さまへの接し方や路線も覚えます。job tagでも、路線バス運転士の就業前訓練として接遇、運転の実地訓練、路線や地理を挙げています。
京阪バスは、教習所の段階で座学と路線研修、営業所でお客さまを乗せない空車教習、そしてお客さまを乗せる実車教習を経て単独乗務、という流れを紹介しています。少しずつ段階を上げていくので、未経験でも一歩ずつ慣れていけるんです。
期間はどのくらいかかる?
期間は会社によって違います。神奈川中央交通は、大型二種の取得に1〜2カ月程度、見習い運転士として研修に4〜5カ月程度と案内しています。
京浜急行バスは、研修・教育センターで運転士教習を計1〜2ヶ月、営業所で指導運転士が同乗する期間が1〜2ヶ月です。応募から独り立ちまでは、数か月から半年ほどを見ておくと安心ですよ。
免許を取る間の働き方も会社で違う
免許を取る期間の扱いも、会社ごとに違います。西日本JRバスは教習期間中も給与を全額支給と書いていて、相鉄バスは教習に日当を支給すると案内しています。
東武バスのように、通所期間中は雇用契約を結ばず、他社に在籍したままでも通える形もあるんです。今の仕事を続けながら進めたい人は、この点を見ておくといいですね。
新卒で目指す道もある
高校や大学を卒業してすぐにバス運転士を目指す道もあります。若いうちは大型二種の受験資格が足りないため、会社の中で別の仕事をしながら時期を待つ形が多いです。
例えば西鉄バスの高卒新卒の養成自動車運転士は、バス関連施設で働きながら経験を積み、取得できる時期になったら西鉄自動車学校に入校します。神奈川中央交通の新卒養成運転士制度は、普通一種免許の有無を問わず、普通一種の取得から始める流れです。
未経験で会社を選ぶ時のチェック
会社を選ぶ時は、免許費用の支援の形、勤続の条件、研修の期間、乗るバスの種類、働きやすさの設備を見比べると安心です。どの会社が良いかは、自分の状況によって変わります。
養成制度があることは分かったけど、『どの会社も同じに見える』と感じますよね。
実は、免許費用の支援には、いくつかの形があります。採用ページの書き方を読み比べると、次の3つに分けられそうです。
| 支援の形 | 中身 | 採用ページの書き方の例 |
|---|---|---|
| 会社が負担する | 費用を会社が払う | 西日本JRバス「教習費用は会社が全額負担」 |
| 貸与して、勤めたら返済が免除 | 会社が貸し、一定年数勤めると返さなくてよい | 京王バス「入社から3年間勤務で返済義務免除」、神奈川中央交通「入社日から5年間勤務で返済免除」 |
| あとから同じ額を支給 | 入社後に、払った費用と同じ額が支給される | 南海バス「勤続4年後の夏季または冬期賞与時に同額支給」、阪神バス「勤続3年経過時点で返済額と同額を一時金として支給」 |
どの形でも、途中で辞めた時の扱いが決まっていることが多いです。例えば京王バスは、3年未満で退職した場合は取得費用を一括で返すと書いています。
- 普通免許の取得年数とAT限定の扱い
- 免許費用の支援の形と、勤続の条件
- 免許を取る間の給与や日当の有無
- 研修の期間と、独り立ちまでの流れ
- 最初に乗るバスの種類と営業所
- 女性用の休憩室など、設備の整い方
最新の募集要項は、各社の公式の採用ページで確かめてみてください。
運転体験会で雰囲気をつかむ
『大きなバスを自分が運転できるのか、想像がつかない』という方も多いはずです。
そんな時は、バス会社や交通局が開いている運転体験会をのぞいてみるのも一つの方法です。阪神バスは普通免許の人も対象にした体験会を開いていて、京都市交通局も市バス運転体験会を開いています。
東京都交通局は、女性限定のバス運転体験会を、子ども連れでも参加できる形で開いています。実際にバスに触れてみると、仕事の様子が具体的に見えてきますよ。
自分の適性も考えておこう
バス運転士には、運転の技術だけでなく、お客さまへの気配りや体調管理も求められます。会社の選考でも、適性検査を行うところが多いです。
どんな力が求められるのかは運転士に向いている人とは?で紹介しています。女性の方は女性のバス運転士も読んでみてください。
運転士ドットコム
バスやトラックの運転士への転職を考えている方へ
バスやトラックなど運転の仕事は、会社によって免許取得の支援や勤務の形、休日の取り方が大きく違います。一人で求人票を見比べるのが大変な時は、ドライバー専門の転職支援サービスに無料で相談して、希望に合う求人や条件を確かめてみましょう。
無料ドライバー専門の転職支援サービスを見る鉄道会社の運転士は、各社の公式の採用ページから応募するのが一般的です。転職支援サービスは主にバス・トラック・タクシーなどの運転の仕事を扱っています。
バス運転士を目指す人のよくある相談
よくある相談は、年齢、免許の種類、学校の選び方、職歴の4つです。どれも、受験資格と会社の条件を知ると答えが見えてきます。
バス運転士になるには何から始めればいいのか、同じところで迷う人は多いんです。Q&Aサイトでよく見かける相談を、要約して答えます。
相談1:19歳、普通免許あり。今から目指せる?
19歳で普通免許を持っていて、他の業界で正社員として働いた経験もある、という方の相談です。
受験資格特例教習を使えば、19歳以上で普通免許等の期間が通算1年以上あれば大型二種免許を受験できます。東武バスのように、応募時25歳以下で免許取得から3年未満の人には特例教習の費用をサポートする会社もあります。
若い方なら、東京空港交通のように、若年層向けに普通免許取得から1年以上(AT限定可)で使える養成制度の区分を設けている会社もあります。自分の年齢と免許の年数で使える区分を探してみましょう。
相談2:中型二種の限定解除って何?
普通免許しか持っていない方から、求人にある「中型二種限定解除以上」という書き方の意味が分からない、という相談もあります。
こうした書き方は、求人ごとに求める免許の範囲を示しています。自分の免許で応募できるかどうか迷った時は、その会社の採用担当に問い合わせるのがいちばん確実です。
相談3:バス運転士になるには、どこの学校に行けばいい?
将来は高速バスの運転士になりたいが、どの大学や専門学校に行けばいいか、という高校生の相談も見かけます。
バス運転士は、特定の学校を出ていることが条件ではありません。神奈川中央交通の新卒養成運転士制度や、西鉄バスの高卒新卒の養成自動車運転士のように、学校を出てすぐ会社で育ててもらう道もあります!
相談4:フリーターで普通免許だけ。路線バスの運転士になれる?
今はフリーターで、普通自動車免許しか持っていないが、路線バスの運転士になりたい、という相談もあります。
正社員の経験がなくても、普通免許で応募できる養成制度は多くの会社にあります。名鉄バスのように「学歴・経験不問」と書いている会社もあるので、まずは免許の取得年数とAT限定の扱いを確かめてみてください。
転職で目指す方はドライバー転職サービスの選び方や運転士の求人の探し方も参考にしてみてください。
よくある質問
未経験でもバス運転士になれますか?
なれます。普通免許で応募でき、入社前後に会社の支援で大型二種免許を取れる会社が多くあります。まずは通える範囲の会社の採用ページを見てみましょう。
大型二種免許は何歳から取れますか?
本来は21歳以上で普通免許等の期間が3年以上です。受験資格特例教習を修了すると、19歳以上で期間が通算1年以上から受験できます。
免許の費用は自分で払わないといけませんか?
会社や交通局が負担や貸与をする例が多くあります。ただし、一定の年数勤めることが条件になっていることがあるので、募集要項で確かめておきましょう。
研修はどのくらいの期間ですか?
会社によって違います。例えば京阪バスは入社後約2.5〜3ヵ月、阪急バスは入社後に2カ月間の新入社員研修と案内しています。応募前に採用ページで確かめておきましょう。
何歳まで応募できますか?
会社によって違います。年齢の上限を書いている会社もあれば、年齢制限なしとしている会社もあります。応募資格の欄で確かめてみてください。
まとめ
- バス運転士になるには、自分で免許を取る、会社の養成制度、交通局や自治体の支援の3ルートがある
- 大型二種は本来21歳以上・3年以上、特例教習で19歳以上・通算1年以上から受験できる
- 流れは応募、選考、免許取得、研修、見習い乗務、独り立ちの順
- 免許費用の支援は、会社負担、貸与と返済免除、あとから支給の3つの形がある
- 勤続の条件や研修の期間は、各社の公式の採用ページで確かめる





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