当サイトの記事は、編集部が国土交通省・厚生労働省・警察庁などの公的機関と、鉄道会社・バス会社・交通局の公式サイトの公開情報を調べて独自に執筆しています。採用の区分や募集要項、制度は変わることがあるため、最新の情報は各社・各交通局の公式の採用ページで確認してください。
運転士を目指す時や転職を考える時、やっぱり気になるのが年収と給料ですよね。
結論から言うと、国の統計では鉄道の運転士の年収がいちばん高く、バスとトラックがそれに続きます。ただ、年齢や働く時間も違うので、年収の数字だけで比べると見誤ることも。
この記事では、厚生労働省の統計をもとに鉄道・バス・トラックの運転士の年収を比べ、求人票で給料を確かめるコツまで紹介します。
運転士の年収は国の統計でどのくらい?鉄道・バス・トラックを比べる
厚生労働省の職業情報提供サイト(job tag)に載る令和7年賃金構造基本統計調査の値では、電車運転士の年収は719.2万円、路線バス運転士は453.1万円、トラックドライバーは507.2万円です。どれも全国の値で、会社ごとの給料ではありません。
『運転士の給料って、実際どれくらいなんだろう』と思って調べても、サイトによって数字がばらばらで迷いますよね。
この記事では、出どころがはっきりしている国の統計だけを使います。厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」の結果を、職業情報提供サイトjob tagが職業ごとに載せている値です。
まずは3つの職業を並べてみます。
| 職業(job tagの職業名) | 年収 | 労働時間(月) | 平均年齢 | 1時間当たり賃金 |
|---|---|---|---|---|
| 電車運転士 | 719.2万円 | 152時間 | 41歳 | 3,505円 |
| 路線バス運転士 | 453.1万円 | 168時間 | 56歳 | 1,907円 |
| トラックドライバー | 507.2万円 | 175時間 | 51.5歳 | 2,032円 |
出所: 厚生労働省 job tag(令和7年賃金構造基本統計調査の結果を加工して作成・全国値)
表を見ると、電車運転士は年収が高く、月の労働時間はいちばん短いですよね。
バスとトラックは労働時間が長めで、平均年齢も50代です。この違いは、あとで詳しく読み解きます。

この統計を見る時に知っておきたいこと
job tagのページには「その職業のみの統計とは限らない」という注意書きがあります。
例えば電車運転士の値は「鉄道運転士」などの職業分類をもとにしていて、トラックドライバーは大型と中型・小型をまとめた値です。大型だけ、中型だけの年収は、job tagからは分かりません。
数字の出どころは、job tagの各職業ページで確かめられます。電車運転士はjob tag 電車運転士のページ、路線バス運転士はjob tag 路線バス運転士のページに載っています。
年収の数字だけで決めないで。労働時間と平均年齢もセットで読もう
同じ年収でも、月に何時間働いたうえでの金額か、どの年代の人の平均かで意味が変わります。統計の数字は、年収・労働時間・平均年齢・1時間当たり賃金の4つを一緒に見てみましょう。
『年収が高いほうを選べばいいんでしょ?』と思う方も多いはずです。
ただ、統計の年収は「その職業で働いている人の平均」なんです。若い人が多い職業と、ベテランが多い職業では、平均の出方が変わってきます。
平均年齢の違いをどう読むか
電車運転士の平均年齢は41歳、路線バス運転士は56歳、トラックドライバーは51.5歳です(令和7年賃金構造基本統計調査・job tag)。
バスの運転士は平均年齢が高めですよね。他の仕事から転職してきた人や、定年後も働く人がいると、平均年齢は上がりやすくなります。
ここが大事なところです。平均年齢が高い職業の年収は、ベテランの給料と、転職したばかりの人の給料が混ざった数字になっている、ということ。
労働時間と1時間当たり賃金の読み方
月の労働時間は、電車運転士が152時間、路線バス運転士が168時間、トラックドライバーが175時間です。
1時間当たり賃金を見ると、電車運転士が3,505円、路線バス運転士が1,907円、トラックドライバーが2,032円です。年収の差が、働く時間の差だけで生まれているわけではないことが分かりますね。
例えばこんな場面を考えてみてください。転職先の候補にバスとトラックがあり、年収だけを見てトラックに決めかけている場合です。
この時は「月に何時間働いた結果の年収か」も見ておくと、自分の生活に合うかを考えやすくなります。
| 見る数字 | 分かること | 読む時のコツ |
|---|---|---|
| 年収 | その職業で働く人の1年間の平均的な収入 | 会社ごとの給料ではなく全国の平均として見る |
| 労働時間(月) | 平均でどのくらい働いているか | 長い場合は時間外や乗務の多さも想像する |
| 平均年齢 | どの年代の人が多いか | 高いほどベテランと転職者が混ざりやすい |
| 1時間当たり賃金 | 働いた時間あたりの稼ぎ | 年収と並べると時間の効率が見える |
統計の年収を「入社1年目からもらえる金額」と受け取ってしまうことです。平均年齢が40代や50代の職業なら、その年代の給料も含んだ平均です。入社直後の給料は、求人票の月給の欄で確かめましょう。
運転士の給料は何で決まる?基本給と手当の内訳
運転士の給料は、基本給に、乗務に関わる手当や時間外・夜間の手当などが足されて決まるのが一般的です。どの手当がどのくらい付くかは会社ごとに違うので、求人票と面接で確かめます。
『月給が高い求人を選べば安心』と思いがちですよね。実は、月給の数字に何が含まれているかで、手取りの安定感が変わってくるんです。
運転士の給料を作っている主な部分を、一般的な考え方で並べてみます。
| 給料の部分 | どんなお金か | 求人票で見るところ |
|---|---|---|
| 基本給 | 毎月決まって払われる土台のお金 | 月給の内訳に基本給がいくらと書かれているか |
| 乗務に関わる手当 | 運転した時間や距離、担当した仕事に応じて付くお金 | 手当の名前と、付く条件が書かれているか |
| 時間外の手当 | 決まった時間を超えて働いた分のお金 | 固定で含まれているか、別に払われるか |
| 深夜・早朝の手当 | 夜遅くや朝早くに働いた分のお金 | 始発や終電、夜行の運行があるか |
| 賞与 | 年に何回か払われるお金 | 支給の有無と前年の実績の書き方 |
| その他の手当 | 通勤・家族・住宅などのお金 | 対象になる条件 |
鉄道とバスで手当の付き方は変わる?
鉄道の運転士は、始発から終電までの列車を交代で受け持ちます。勤務の時間帯や形が、手当の付き方に関わってきます。
バスの運転士も、始発の便や最終の便を担当する日があり、路線バス・高速バス・観光バスで働き方が違います。仕事の違いはバスの運転士はきつい?大変な点とやりがいでも紹介しています。
「固定残業代込み」の書き方に気をつけたい
求人票に「月給○万円(固定残業代○時間分を含む)」と書かれていることがあります。
これは、一定の時間外の手当を最初から月給に含めている、という意味です。基本給だけの金額と比べると、見え方がずいぶん変わりますよね。
手当の名前は会社ごとに違う
同じような手当でも、会社によって呼び方が違うことがよくあります。
『この手当、ほかの会社の求人には無いけど大丈夫?』と不安になるかもしれません。名前が違うだけで、中身は同じような手当ということも多いんです。
迷った時は、手当の名前ではなく「どんな時に、どんな条件で付くお金か」を聞いてみてください。
「この手当は、毎月決まって付くものですか。乗務した日だけ付くものですか」
こう聞くと、毎月の収入の安定感がつかみやすくなりますよ。
- 月給のうち基本給がいくらか確かめる
- 固定残業代が含まれているか、何時間分かを確かめる
- 乗務に関わる手当の名前と付く条件を確かめる
- 深夜・早朝の手当が付く勤務があるか確かめる
- 賞与の有無と、何か月分かの書き方を確かめる
求人票で給料を確かめる時のチェックと手順
求人票の月給は入社直後の目安です。研修中の給料、免許取得中の扱い、昇給の仕組みまで確かめると、数年後の収入も想像しやすくなります。
運転士の求人では、免許を取る前の研修期間がある会社も多いですよね。この期間の給料がどうなるかは、意外と見落としやすいところなんです。
例えば、普通免許だけを持っていて、バスの運転士を目指す場合を考えてみましょう。
大型二種免許を取るまでの期間に給料が出るのか、免許の費用は誰が負担するのか。ここで差が出ると、最初の1年の収入が大きく変わることも。
| 時期 | 確かめたいこと | 聞き方の例 |
|---|---|---|
| 応募の前 | 月給の内訳、手当、賞与の書き方 | 「月給の内訳を教えていただけますか」 |
| 免許取得・研修中 | 給料が出るか、雇用の形は何か | 「研修期間中のお給料はどうなりますか」 |
| 独り立ちした後 | 乗務の手当や時間外の付き方 | 「乗務を始めた後の月の収入の目安はありますか」 |
| 数年後 | 昇給の仕組み、上の役割に進む道 | 「昇給はどのように決まりますか」 |
面接では、こんなやり取りをしてみるのも一つの方法です。
「研修中は、運転士として乗務する時と同じお給料ですか」
「研修中は基本給のみで、乗務を始めてから手当が付きます」
この一言を聞けるだけで、最初の数か月の家計の見通しが立ちますよね。
- 気になる求人を2〜3件選び、月給の内訳を書き出す
- 固定残業代や乗務の手当を、基本給と分けて並べる
- 研修中・免許取得中の給料と費用の負担を確かめる
- 賞与と昇給の書き方を見比べる
- 分からない所を面接や問い合わせで聞く
求人の探し方そのものは、運転士の求人の探し方|公式採用・ハローワーク・転職サービスの使い分けで詳しく紹介しています。
鉄道とバス・トラックで、給料の考え方はどう違う?
鉄道の運転士は会社に入ってから社内の養成を経て運転士になるので、入社した時は駅や車掌の仕事から始まるのが一般的です。バスやトラックは、免許を持っていれば運転の仕事から始めやすい働き方です。
『鉄道の運転士がいちばん年収が高いなら、鉄道を目指せばいいのでは』と思う方もいるはずです。
ただ、鉄道の運転士は、新卒や社会人採用で鉄道会社に入り、駅の仕事や車掌を経てから運転士になる道が中心です。運転士になるまでの年数も、収入の見通しに関わってきます。
- 会社に入ってからの年数とともに上がる考え方
- 運転士になるまでは駅や車掌の仕事の給料
- 採用は新卒・社会人採用が入口
- 免許があれば運転の仕事から始めやすい
- 乗務の量や勤務の形で収入が変わりやすい
- 転職サービスで条件を比べる人も多い
今の仕事から運転士に移るなら
社会人から運転士を目指す場合、バスやトラックは免許の取得支援がある会社も多く、転職の選択肢になりやすい仕事です。
トラックの仕事の中身や必要な免許は、トラックの運転士(ドライバー)の仕事で紹介しています。
年齢と給料の関係をどう考えるか
バスの運転士の平均年齢が56歳と高いのは、ほかの仕事から移ってくる人が多いことも関係していそうです。
だからこそ、「何歳から始めて、何年働けるか」を考えて、入社直後の給料と長く働いた時の給料を両方見ておきたいですよね。定年後の働き方は嘱託運転士とは?定年後も運転士として働く再雇用の仕組みで紹介しています。
立場ごとに、給料のどこを見ればいい?
同じ「運転士の給料」でも、今の立場によって気にするところは違いますよね。
高校生や大学生なら、入社してから運転士になるまでの道のりが中心です。今ドライバーの方なら、今の職場と比べてどこが変わるかが気になるはずです。
| 今の立場 | まず見たいところ | あわせて確かめたいこと |
|---|---|---|
| 鉄道の運転士を目指す高校生・大学生 | 新卒の初任給と、運転士になるまでの道のり | 駅や車掌の仕事の期間、養成の流れ |
| 他の業種から運転士に転職したい社会人 | 研修中・免許取得中の給料と費用の負担 | 独り立ちした後の手当の付き方 |
| 今ドライバーで職場を変えたい人 | 基本給と手当の割合、時間外の払われ方 | 勤務の形と休日の取り方 |
| 定年が近く、長く運転を続けたい人 | 定年の年齢と再雇用後の給料の考え方 | 嘱託などの雇用の形と契約の期間 |
例えば、今トラックに乗っていて、バスの運転士に移るか迷っている場合を考えてみましょう。
この時は「年収が上がるか」だけでなく、「月に働く時間と、手当の割合がどう変わるか」を並べてみると、決めやすくなります。
『給料の話を面接で聞くのは失礼かな』と気になる方もいるかもしれません。ただ、内訳や研修中の扱いを聞くのは、働き方を考えるうえで自然な質問です。
運転士ドットコム
バスやトラックの運転士への転職を考えている方へ
バスやトラックなど運転の仕事は、会社によって免許取得の支援や勤務の形、休日の取り方が大きく違います。一人で求人票を見比べるのが大変な時は、ドライバー専門の転職支援サービスに無料で相談して、希望に合う求人や条件を確かめてみましょう。
無料ドライバー専門の転職支援サービスを見る鉄道会社の運転士は、各社の公式の採用ページから応募するのが一般的です。転職支援サービスは主にバス・トラック・タクシーなどの運転の仕事を扱っています。
運転士の給料のよくある相談
運転士の給料についての相談は、鉄道の運転士の年収が高いのか、バスの給料は低いのか、制度が変わって給料は上がったのか、の3つが多く見られます。
Q&Aサイトでよく見かける相談を、要約してお答えします。
電車の運転士は年収が高いの?
「電車の運転士は年収が高いのか」という相談があります。
国の統計で見ると、電車運転士の年収は719.2万円で、この記事で比べた3つの職業の中ではいちばん高い値です(令和7年賃金構造基本統計調査・job tag)。
ただ、これは平均年齢41歳の人たちの平均です。会社や年齢、運転士になってからの年数で変わるので、個別の会社の金額は採用ページや説明会で確かめてみてください。
バスの運転士が足りないのは給料が低いから?
「バスの運転士が足りないのは、給料が低いからなのか」という相談もよく見かけます。
統計では、路線バス運転士の年収は453.1万円、1時間当たり賃金は1,907円です(令和7年賃金構造基本統計調査・job tag)。電車運転士と比べると低い値です。
ただ、運転士が足りない理由は給料だけではありません。勤務時間の形や、免許を取るまでのハードルも関わっています。応募する時は、免許の取得支援や勤務の組み方もあわせて見ておきましょう。
制度が変わって給料は上がったの?
「トラックやバスの運転士の働き方のルールが見直されたけれど、給料は上がったのか」という相談もあります。
国の働き方のルールが見直されると、働く時間の上限が変わり、その分の給料の考え方も会社ごとに見直されることがあります。上がったかどうかは会社によって違うので、一概には言えません。
気になる会社があれば、最近の求人票の給与欄や、面接で「働き方の見直しにあわせて給与の仕組みは変わりましたか」と聞いてみるのが確実です。
ここでの回答は、相談の内容を要約したうえで、国の統計と一般的な考え方で答えています。個別の会社の給料は、その会社の最新の募集要項で確かめましょう。

よくある質問
運転士の年収は、国の統計ではどのくらいですか?
厚生労働省のjob tagに載る令和7年賃金構造基本統計調査の値では、電車運転士が719.2万円、路線バス運転士が453.1万円、トラックドライバーが507.2万円です。全国の平均的な値で、会社ごとの給料ではありません。
統計の年収は、入社してすぐにもらえる金額ですか?
いいえ。その職業で働いている人全体の平均なので、ベテランの給料も含まれています。入社直後の給料は、求人票の月給の欄で確かめましょう。
鉄道とバスの運転士で、給料の上がり方は違いますか?
鉄道の運転士は会社に入ってから養成を経て運転士になるため、入社後の年数とともに考えるのが一般的です。バスは乗務の量や勤務の形で変わりやすいので、手当の付き方を確かめておくと安心です。
年収が高い職業ほど、働く時間も長いのですか?
そうとは限りません。job tagの値では、電車運転士は年収が最も高い一方で、月の労働時間は152時間と3つの中でいちばん短い値です。年収と労働時間は並べて見るのがおすすめです。
会社ごとの運転士の給料はどこで分かりますか?
各社の公式の採用ページや、ハローワークの求人票に給与の欄があります。この記事では会社ごとの金額は扱わず、国の統計だけを紹介しています。
まとめ
- 令和7年賃金構造基本統計調査(job tag)では、電車運転士719.2万円、路線バス運転士453.1万円、トラックドライバー507.2万円
- 年収は、労働時間・平均年齢・1時間当たり賃金とセットで読む
- 給料は基本給と手当でできているので、求人票で内訳を確かめる
- 研修中・免許取得中の給料と費用の負担も、入社前に聞いておく
- 運転士の仕事の全体像は運転士とは?で確かめられる





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